良い効果が出ているロコモ予防の具体例をご紹介

将来要介護の状態にならないように、元気なうちから意識することは大切です。分かったことは、何らかのスポーツ組織に参加した人の割合が多いほど転倒などで怪我をする高齢者が少ない、ボランティアグループなどに参加した人の割合が多いほど認知症のリスクが少ない、趣味関係のグループへの参加割合が高いほどうつ得点の平均が低い(低いほど良い)ということです。
なかでも運動器の移動機能低下を意味するロコモ(ロコモティブシンドローム)は、介護予防と大きく関わります。移動機能低下を放っておくと、ロコもの状態は加速します。

ロコも予防は全国の自治体でも取り組み、良い結果が出ています。ある都市の取り組み事例を見てみましょう。

週に1回、1回あたり1時間30分のペースで開催し、平均40名の参加者がありました。最初に体調チェックをし、「体操」グループと「脳トレ」グループに分かれます。体操の内容はストレッチ、筋トレ、そしてエアロビクスです。脳トレは簡単な計算や音読、クイズ、そして動物パズルを行いました。最後は参加者同士の交流時間を設けています。

その結果、握力や開眼片足立ち、TUGテスト(Timed Up & Go Test)、かなひろいテストで改善効果がみられました。参加者全員がとても楽しい、楽しい、まぁまぁ楽しいと回答しており、介護予防効果があるという結果が出ています。

その他多くの自治体で同じようなロコも予防の取り組み事例があり、どこも良い効果があると発表されています。なかなか外に出る機会がない高齢者に集まってもらい、短時間でも他の人と接し、身体を動かすだけで介護予防効果があることが証明されたと言えます。